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——by はるみ

如月(きさらぎ)

きさらぎは 薄闇を去る 眼のごとし

卯月(うづき)

はやり来る 羽織みじかき うづきかな

皐月、五月(さつき)

町中の山や 五月の のぼり雲

水無月(みなづき)

水無月や 伏見の川の 水の面

文月(ふみづき)

文月や ひとりはほしき 娘の子

葉月(はづき)

二度目には 月ともいはぬ 葉月かな

長月(ながつき)

長月の 空色袷(あわせ) きたりけり

神無月(かんなづき)

禅寺の 松の落葉や 神無月

霜月(しもつき)

霜月の 川口船を 見ぬ日かな